私大医学部の英語 ~第5回 愛知医科大学①(2020年度推薦入試)~
今回は, 愛知医科大学の問題を見てみましょう。
愛知医科大学の英語の問題は, 一般入試に関しては2016年度までは記述式でしたが, 2017年度からマーク式になり, それ以降出題傾向も一定になっています。
なお, 推薦入試は記述式のままとなっています。
一般入試と推薦入試では試験時間と出題内容が少し異なっており, それぞれ次のようになっています。
<一般入試>
試験時間:80分
出題内容:
第1問 会話表現(日本語あり)
第2問 英語による英単語の定義から, その英単語を推測
第3問 整序問題
第4問 英文中の適切な位置に語句を挿入
第5問 長文読解
第6問 長文読解
第7問 長文読解
<推薦入試>
試験時間:60分
出題内容:
第1問 英文の空所補充(単語)
第2問 英語による英単語の定義から, その英単語を推測
第3問 英文中の適切な位置に語句を挿入
第4問 整序問題
第5問 長文読解
第6問 長文読解
問題の量がやや多く, 短時間で問題を処理していかなければなりません。
また, 長文読解問題に関しては, 英文の長さはそこまで長くありませんが, 語彙レベルが高く, 設問自体も判断に迷うものも含まれるときがあるので , 少し難しい印象を受けます。
まずは単語帳を1冊完璧にしておきましょう。
ターゲット1900やシステム英単語などの標準的なものでかまいませんが, 本の終わりの方にある難しい単語まで覚えておいたほうがよいと思います。
そして, 愛知医科大の英語の特徴として, 英英辞典に載っているような英単語の定義から, その英単語のつづり(の一部)を問う問題が毎年出題されています。
文字数は指定されており, 問われる語彙のレベルもそこまで高いものではないですが, 苦手とする受験生が多いです。
しかし, 問われている単語は使用頻度の高く, 必ず目にしたことのある単語ばかりです。
単語を覚えるときには, よく使う単語に関しては意味だけでなく, スペルも覚えるようにしましょう。
一例として, 2020年度の推薦入試の問題を見てみましょう。
実際の問題は, 指定された位置に入る2文字のアルファベットを選ぶ形式になっています。
(1) The inner surface of the top part of a room : ng.
(2) A device used for measuring temperature : er.
(3) Do physical activities to make your body strong and healthy : e e.
(4) Light soft things that cover a bird’s body : ers.
(5) Take and use something with the intention of returning it : w.
(6) Belonging to a period of history that is thousands of years in the past : a t.
〔解説〕
(1) The inner surface of the top part of a room : ng.
「部屋の上部の内側の表面」→「天井」→ ceiling
- inner(形容詞)「内側の」
- surface(名詞)「表面」
(2) A device used for measuring temperature : er.
「温度を測るために使われる機器」→「温度計」→ thermometer
- device(名詞)「機器, 装置」
- measure(他動詞)「~を測る」
(3) Do physical activities to make your body strong and healthy : e e.
「体を強くし, 健康にするために身体的な活動をする」→「運動する」→ exercise
- physical(形容詞)「身体の, 肉体の」
(4) Light soft things that cover a bird’s body : ers.
「鳥の体を覆っている軽くて柔らかいもの」→「羽」→ feathers
- light(形容詞)「軽い」
(5) Take and use something with the intention of returning it : w.
「返す意図があって何かを持って行って使う」→「借りる」→ borrow
- intention(名詞)「意図」(動詞はintend「意図する」)
(6) Belonging to a period of history that is thousands of years in the past : a t.
「何千年も昔の歴史の期間に属すること」→「古代の」→ ancient
- belong to A「Aに属する」
やってみて分かったと思いますが, そこまで難しい単語は含まれていませんね。
でも, 日頃から単語を自分で書けるようにしておかないと, なかなか自信をもって答えるのは難しかったかもしれません。
この問題をやってみて,「単語全然書けん…!」「やばい…」と思った愛知医科を受ける受験生の皆さん!(もちろん他大の受験生も!)
今から単語をやりましょう!
この問題を解くためだけでなく, 長文を読む上でも, 結局は語彙の量がものを言います。
ちょっとした空き時間も有効活用して, どんどん覚えていきましょう。
次回もこの単語の問題を扱います。